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阿部典史もどき

阿部典史17歳。
ロードレーサーになるために
本場アメリカで鍛えたダートトラック
派手なパワースライドで
コーナーを削り取る豪快なライディングは
当時の日本ではかなり特異な存在。

大抜擢。
1993年、全日本GP500開幕戦鈴鹿。
国際A級に昇格したばかりの17歳の
ルーキー、所属チームは名門
ブルーフォックス。彼はそこにいた。

スタートは完全に失敗。
記念すべき1コーナーをを最後尾通過。
しかし彼は着実にポジションをアップしていく。

レース中半から後半に差し掛かる

ヤマハの本間選手がハイペースで逃げる中、
三位まで追い上げている。

ハイペースで周回する阿部選手、前を行く
同じチームの先輩岩橋健一郎選手の
直後にまでせまる。

レース残り4LAP。

ヘアピンの進入、驚異的なスピードで
岩橋選手のアウトにマシンを並べる、
そして後輪をスライドさせながら
クイックにマシンを曲げた後
立ち上がりのラインをクロス、
続く松ちゃんコーナーで岩橋選手の前に!
強烈!

その後抜きつ抜かれつの大バトルを制して
2位表彰台を獲得する。

1993年全日本GP500チャンピオン
阿部典史選手のデビューレース
まだツナギの名前も「NORICK」
では無く、「ABE」。
ゼッケンは大好きな17番。

そんなもどきでした。

 

Clay Riders